建築実例
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家族構成おふたり+お子さま1人
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所在地小牧市
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延床面積89.43㎡(27.05坪) ※法定延床面積
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UA値0.35
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C値0.1
tunnel
計画地は郊外型の住宅地の一角にあり、すぐ近くには五条川が流れ休日には釣りやランニングを楽しむ人々が集まるのどかな住環境にあった。
また北側の道路は、西隣のお宅までの袋小路状態にあり、敷地も90cmほど高く造成されていたことからプライバシーの確保は容易であることが感じられた。
配置計画としてはプライバシーの確保とNICHEなファサードとすべく、建物により敷地を南北に分断し、南側へのアプローチ兼ポーチ部分を除き、北側の開口はおさえて計画した。
また唯一の開口の先にはシンボルツリーを配し、トンネル効果からの意匠性の向上につとめた。
内部の計画としてはご要望から、家族全員に個室をあてがった上で、皆が集まるLDKにおいても北名古屋モデルハウスにならい、勾配天井として快適な空間をつくり出すことで、プライベート及び家族団欒の時間がともに充実できるよう計画した。

建築家/田辺 真明(たなべ まさあき)
1972 愛知県生まれ
1996‐2003 石川設計綜合企画 設計業務
1998 東海工業専門学校 夜間部 建築工学科 卒業
2003‐2013 地元工務店勤務 設計業務
2013 田辺真明建築設計事務所 創業
2021 田辺真明建築設計事務所株式会社 設立
家族の時間と、ひとりの時間が調和する住まい
建物は敷地を南北に分けるように配置し、北側(道路側)には大きな窓をつくらず、あえて控えめに。
そして南側の開口にシンボルツリーを据えることで、トンネルを抜けて出会う風景を生み出しています。
ドアを開けると、光のトンネルを思わせる天井の高いリビング。
外からの視線はやさしく遮りつつ、大開口の窓からやわらかな光と風を運んできます。
家族が集う心地よさと、それぞれの時間を過ごせる個室。
並んで料理できるキッチンや、一階で完結する安心の暮らしも叶えました。

玄関ポーチのトンネルを抜けた先に広がる庭の景色を、日常の中で楽しめるように設計。
通りからの視線を遮りながら、奥へ進むほどに高揚感を感じるアプローチを計画しました。

リビングのアーチの垂れ壁が、リビングと水まわり・寝室の空間をやわらかく分けています。
視線や動線をやさしく切り替え、家の奥へ進むほど落ち着きを感じられる空間です。

2階の南面には高い位置に窓を設け、外の住宅よりも空を広く切り取る設計に。
光を取り込みながらも視線を気にせず、カーテンのいらない心地よい空間を叶えました。