建築実例
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家族構成おふたり+お子さま2人
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所在地北名古屋市
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延床面積91.85㎡ (27.78坪) ※法定延床面積
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UA値0.34
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C値0.3
計画地は、古くからある住宅地の一角にあり、周りには立派な長屋門を構えるお屋敷や、お寺がいくつもある周辺環境で、前面道路は狭く、人通りも少ないことから、プライバシーへの配慮はそこまで気にしなくてよい反面、間口は狭く、南北に極端に細長い典型的な長屋敷地で、ロケーションも全く望めなかった。
長屋建築における「通り土間」や「中庭」を踏襲しつつも、駐車場や外部ポーチ部分の「たまり」を配置するため、建物をセットバックして計画した。また生活様式の変化から土間(本来ならLDKのch2400部分~廊下辺りまで)は廃止し、現代の生活スタイルにあわせた 「modern長屋」として計画した。
建物内部の計画としては、外部から居間、居間から寝間(ネマ)へと段階的ににプライバシーを高めていく構成にあり、その間に土間を配すことで、それぞれを遮断するのではなく、自然な繋がりを持たせた上でのプライベート空間として連続させた。
また、中庭への採光から寄棟の屋根形状とし、太陽光パネルの積載に配慮するため、棟部をずらしたことで、不等辺三角形を形成し特徴的なファサードとした。


建築家/田辺 真明(たなべ まさあき)
1972 愛知県生まれ
1996‐2003 石川設計綜合企画 設計業務
1998 東海工業専門学校 夜間部 建築工学科 卒業
2003‐2013 地元工務店勤務 設計業務
2013 田辺真明建築設計事務所 創業
2021 田辺真明建築設計事務所株式会社 設立
建築家が語る、住まいの設計
細長い敷地に建つ「modern長屋」。 建築家・田辺真明氏が、伝統的な長屋の構成を現代の暮らしに合わせて再構築しました。
通り土間や中庭の考えを取り入れながら、外から居間、そして寝間へとつながる空間構成。
連なりの中に生まれる心地よさを、ぜひ動画でご覧ください。