コラム

2023.04.04

「建ぺい率と容積率」建築ルールと制限緩和を解説!

注文住宅を建てるなら、まずは土地探しからスタート。その「土地」ですが、建ぺい率や容積率の知識がないまま購入手続きを進めると、思いもよらないトラブルに直面するかもしれません。土地によって、建てられる建物の大きさが異なるからです。今回は、新築注文住宅の購入を考えている方々に向け、建ぺい率・容積率の基礎知識から注意点まで解説いたします。
 

建ぺい率と容積率って何のこと?

土地のどれほどを建物用に使えるかを定めた建ぺい率と容積率。両方とも建築基準法や都市計画法によって上限が定められており、建ぺい率・容積率が高いほど、敷地面積に対して大きな建物が建てられます。

建ぺい率とは

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。簡単に言えば、敷地の何%を建物に充てられるのかという数字。例えば、敷地面積が100㎡で建ぺい率が60%である場合、建築面積は最大で60㎡までとなります。

建ぺい率の算出方法は「建築面積÷敷地面積×100」です。

 

容積率とは

容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。

延床面積とは、建物各階の床面積を合計した数字で、どのような建物でも、建築面積<延床面積の関係になります。例えば、敷地面積が100㎡で容積率が200%である場合、延床面積は最大で200㎡までとなります。

容積率の算出方法は「延床面積÷敷地面積×100」です。

 

建ぺい率と容積率は用途地域によって上限が異なる!

地図、ベクトル、ナビ

建ぺい率と容積率は、用途地域によってその上限が定められています。用途地域とは、各自治体の都市計画法に基づいて区分されるもので、大きく「住居」「商業」「工業」用の3つのエリアに分けられます。購入検討中の土地がどの用途地域に属するかわからない場合、まずは販売元に問い合わせてみましょう。

愛知県では、各市町村の特性に合わせ、6都市計画区域の51市町村において用途制限を定めています。土地を購入する際は、用途地域の種類と建ぺい率・容積率の上限チェックは欠かせない手順です。

 

用途地域別の上限値を一覧表でチェック

建ぺい率と容積率は、以下の表にあるとおり用途地域ごとに定められています。今回は、用途地域の種類を住居用地域に絞り、各上限値を一覧表にしました。各市町村の上限値は、この範囲で定められます。

用途地域の種類 建ぺい率の上限値(%) 容積率の上限値(%)
第一種低層住居専用地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200
第二種低層住居専用地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200
第一種中高層住居専用地域 30, 40, 50, 60 100, 150, 200, 300, 400, 500
第二種中高層住居専用地域 30, 40, 50, 60 100, 150, 200, 300, 400, 500
第一種住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
第二種住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
準住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
田園住居地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200

 

いくつかの市を例に、用途地域の地域分布の特徴を見てみましょう。

一宮市

栄、本町辺りの商業地を中心に工業地に囲まれており、第一種住居地域が点在する中に第一種低層・中高層住居専用地域も分布しています。森本の公園近くは低層住居専用地域です。

一宮市の用途地域は、一宮市地図情報サイト「138マップ」で確認できます。

 

北名古屋市

広く第一種中高層住居専用地域が分布しており、西春駅を中心に、縦のラインと西部には第一種住居地域も配されています。石橋周辺、鍜治ケ一色南地区は低層住居専用地域です。

北名古屋市の用途地域、建ぺい率・容積率は「北名古屋市都市計画図」で確認できます。

 

岩倉市

岩倉駅周辺の商業地を中心に縦長に第一種住居地域が配されており、その周りに第一種・二種中高層住居専用地域が分布しています。

岩倉市の用途地域、建ぺい率・容積率は「尾張(岩倉市)都市計画図」で確認できます。

 

小牧市

桃花台中央公園辺りは第一種低層・中高層住居専用地域です。田県神社以南は小牧山城跡、小牧駅を囲うように第一種住居地域が分布し、中心は第一種中高層住居専用地域です。

小牧市の用途地域は「小牧市地図情報サービス」で確認できます。

 

建ぺい率と容積率の制限は緩和できる!

 
植栽がアクセントの建物全体写真

用途地域の種類によって上限値が設けられている建ぺい率と容積率ですが、一定の条件を満たす土地や建物である場合、既定の数値が緩和されるケースもあります。上限値が緩和されれば、敷地面積に対してより大きな建物を建てることも可能です。用途地域の種類を住居用地域に絞ったとき、建ぺい率や容積率が緩和される条件をご説明いたします。
 

建ぺい率の制限を受けない・緩和できる例

用途地域の種類によっては、建ぺい率の制限を受けなかったり、制限を緩和できたりする例があります。まず、建ぺい率が80%の用途地域(第一種・二種住居地域、準住居地域)かつ防火地域内にある耐火建築物である場合、建ぺい率は100%になります。

以下の条件に1つでも該当する場合は、建ぺい率が+10%緩和されるので確認してみましょう。2つに該当するケースでは、建ぺい率が+20%緩和されます。
 
1.用途地域の建ぺい率が80%以外、かつ防火地域内にある耐火建築物、またはこれと同等以上の延焼防止機能を有する建築物である。もしくは、準防火地域内にある耐火建築物、またはこれと同等以上の延焼防止機能を有する建築物である。

2.特定行政庁の指定した一定要件を満たす角地である。

 

容積率の制限が緩和できる例

容積率の制限は、延床面積に算入してなくてよい部分をうまく利用することで緩和できます。以下に挙げる部分の面積は、延床面積に算入する必要がありません。

・幅2メートル以下のバルコニー、ベランダ
・屋根・柱のないウッドデッキ
・出窓
・吹き抜け
 

また、以下のケースに該当する場合も、その面積を延床面積に算入する必要はありません。

・建物内にある延床面積の1/3までの地下室
・建物内にある延床面積の1/5までの駐車場
・同階の床面積の1/2未満のロフト・屋根裏収納
 

これらのほかにも、延床面積の計算から除外できる部分がありますので、詳しく知りたい方はぜひご相談ください。

 

建ぺい率と容積率は住宅ローンにも影響する?!

新築注文住宅を建てる際の土地探しでは、用途地域ごとに異なる建ぺい率と容積率のチェックが必要不可欠です。なぜなら、規制値をオーバーして建物を建てた場合、住宅ローンが組めない可能性があるからです。金融機関の審査で「建築基準法に違反する物件」=「担保価値が低いもしくはゼロ」と判断されれば、住宅ローンは組めません。また、建築後の法改正により、結果的に規制値をオーバーした物件であっても価値は下がってしまいます。売却の際に大幅に値下がりするリスクがあるため、住宅建築と法改正のタイミングが重なる場合は注意しましょう。

 

注文住宅を建てる前にチェック!

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注文住宅を建てる際に気をつけなければならないのは、土地ごとに建ぺい率と容積率が定められているという点。各自治体の都市計画に基づいて区分される用途地域は、種類によって建ぺい率・容積率の制限が異なります。そのため、何も知らずに土地を購入すると、理想の広さや間取りを実現できなくなる可能性もあります。購入を検討する土地がどのような用途地域かは、各自治体のホームページで確認することができます。愛知県の場合、愛知県統合型地理情報システム「マップあいち」でチェックできるので活用してみてください。

 

新築・注文住宅を建てるなら一宮市の河合工務店へ!

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一宮市の河合工務店は、半世紀にわたって培った技術と知見を強みに、北名古屋市・岩倉市・小牧市などで注文住宅を手がけています。多彩な建築家ネットワークを駆使し、地域の最新情報にも精通。一宮市、北名古屋市周辺で新築注文住宅をご検討されるお客様も、ぜひ株式会社河合工務店へご相談ください。