コラム

2023.03.23

長期優良住宅で交付される補助金や税の優遇措置とは?

長期優良住宅で交付される補助金や税の優遇措置とは?

注文住宅は人生において大きな買い物です。長期優良住宅を建築すると、一般住宅よりも補助金がもらえたり、税の優遇措置が受けられたりします。長期優良住宅に認定されると交付される補助金や税の優遇措置についてご紹介しましょう。(2023年3月現在)また、一宮市・北名古屋市・岩倉市・小牧市エリアの気候に合った住宅性能についてご紹介いたします。

 

長期優良住宅とはどんな家なの?

長期優良住宅に認定された際に交付される補助金や優遇措置を説明する前に、長期優良住宅の概要をご紹介いたします。そもそも長期優良住宅とは、どんな住宅なのでしょうか?

長期優良住宅とは、「将来にわたり、手入れをしながら長く住み続けられる性能の家」を指します。具体的には、国が定めている長期優良住宅認定制度の基準を満たし、認定を受けた住宅のことです。

長期優良住宅の認定制度は、従来の「つくっては壊す」社会から、長く大切に維持できる家が普及するように2009年6月に施行されました。長期優良住宅に認定されると、日々快適に過ごせるだけでなく、補助金が交付されたり税の優遇措置が受けられたりするメリットがあるのです。

 

長期優良住宅の補助金は?いつ受け取れるの?

長期優良住宅に認定された場合に交付される補助金についてご紹介いたします。

地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業は、国土交通省から認定を受けた施工事業者(地域の中小工務店などのグループ)が耐震性・省エネルギー性に優れた木造住宅を建築した際に、補助金が交付される制度です。地域型住宅グリーン化事業は施工事業者が申請します。補助金は施工事業者に振り込まれた後に建築主が受け取れるしくみとなっています。地域型住宅グリーン化事業の補助金は、建築主が直接受け取るものではないため注意が必要です。

地域型住宅グリーン化事業において長期優良住宅は、「長寿命型」と言われる住宅タイプに分類されます。長寿命型の場合、建築費の10の1以内の金額、かつ1戸あたり最大1,400,000円の補助金が上限です。

こどもエコすまい支援事業

以前、子育て世帯が受給できる補助金として、こどもみらい住宅支援事業といった制度がありましたが、申請額が予算に達したため2022年11月28日申請分までで終了となっています。こどもみらい住宅支援事業に代わって新たに創設されたのが、「こどもエコすまい支援事業」です。こどもエコすまい支援事業とは、子育て世帯・若者夫婦世帯が長期優良住宅を建築・購入した場合や住宅の省エネ改修をした際に、補助金を受給できる制度です。エネルギー価格高騰の影響が大きい子育て世帯や若者夫婦の省エネ投資をサポートすることで、将来のカーボンニュートラルを実現するという目的があります。

用途地域の種類 建ぺい率の上限値(%) 容積率の上限値(%)
第一種低層住居専用地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200
第二種低層住居専用地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200
第一種中高層住居専用地域 30, 40, 50, 60 100, 150, 200, 300, 400, 500
第二種中高層住居専用地域 30, 40, 50, 60 100, 150, 200, 300, 400, 500
第一種住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
第二種住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
準住居地域 50, 60, 80 100, 150, 200, 300, 400, 500
田園住居地域 30, 40, 50, 60 50, 60, 80, 100, 150, 200

 

長期優良住宅の税制優遇にはどんなものがある?

長期優良住宅に認定されると、いくつかの税制優遇も受けることが可能です。長期優良住宅で受けられる税制優遇にはどのようなものがあるのでしょうか?見ていきましょう。

住宅ローン控除枠拡大

長期優良住宅であれば、住宅ローン控除の優遇措置が適用されます。住宅ローン控除とは、毎年の住宅ローン残高の0.7%が最長で13年間、所得税から控除される制度のこと。入居が2023年12月31日までの場合、長期優良住宅であれば控除対象者借入限度額は最大50,000,000円です。そのため、所得税から最大4,550,000円が控除されるわけです。一般住宅だと控除対象者借入限度額は30,000,000円で、所得税の最大控除額は2,730,000円となるため、長期優良住宅のほうが大幅に所得税を節税できることになります。

登録免許税の軽減

不動産登記の際に、法務局に支払う必要がある登録免許税。2024年3月31日までの時限措置ではありますが、長期優良住宅だと一般住宅よりも登録免許税の税率が軽減されるメリットがあります。長期優良住宅と一般住宅の税率比較は以下の表の通りです。

住宅の種類 一般住宅 長期優良住宅
保存登記 0.15% 0.1%
移転登記 0.3% 戸建て:0.2%
マンション:0.1%

※保存登記:初めて行う登記
※移転登記:中古で売買した場合など所有権を移転する際に行う登記

 

不動産取得税の減税

不動産取得税とは、新しく不動産を取得した際に課される税金で、長期優良住宅の基準を満たせば減税措置を受けることができます。一般住宅の控除額は12,000,000円ですが、長期優良住宅は13,000,000円となっています。不動産取得税の減税措置も2024年3月31日までです。

固定資産税減額措置の延長

住宅を購入すると、毎年固定資産税を支払う義務が発生します。しかし、一定要件をクリアした新築住宅は、固定資産税の減額優遇措置期間が一定期間2分の1の支払いで済む措置があるのです。長期優良住宅では、その期間が一般住宅よりも2年延長されます。固定資産税減額措置は、2024年3月31日までです。

住宅の種類 一般住宅 長期優良住宅
戸建て 3年間 5年間
マンション 5年間 7年間

 

贈与税の非課税限度額アップ

長期優良住宅の場合、住宅取得等資金贈与における非課税限度額が拡大します。住宅取得等資金贈与における非課税特例とは、住宅購入のための贈与の場合、一定額までは贈与税が課されない制度です。そのため、長期優良住宅のほうが親からの資金贈与も受けやすくなります。住宅取得等資金贈与における非課税限度額は、一般住宅が500,000円、長期優良住宅は10,000,000円です(贈与時期が2023年12月31日までの場合)。

 

一宮市・北名古屋市・岩倉市・小牧市エリアに合う住宅性能は?

長期優良住宅を建築するにあたって、地域の特色に適した家を建てると、より快適に暮らすことができます。また、災害被害などを防ぐことにもつながるので、住宅の建築を予定しているエリアの特徴はしっかりと押さえておくといいでしょう。

各エリアにおける気候の特徴

大きな窓と吹き抜けが特徴的なリビング
一宮市・北名古屋市・岩倉市・小牧市エリアの気候の特徴をご紹介します。

一宮市エリア

一宮市は、愛知県北西部、濃尾平野のほぼ中央に位置しています。降水量は年間でおよそ1,700mm、気温は年平均でおよそ15度と温暖ですが、冬には滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山からの季節風・伊吹おろしが厳しい寒さをもたらし、最低気温が氷点下となることもあります。

北名古屋市エリア

一宮市と同じく尾張地方に位置する北名古屋市も、一年を通して比較的温暖な気候と市内を流れる川の恩恵も受け農業が盛んです。年間平均気温はおよそ16度ですが、濃尾平野に位置することから冬の季節風の影響もあるでしょう。

岩倉市エリア

岩倉市も年間通して比較的温暖な気候で、市発表の資料によると2019年の年間平均気温は約17度でした。例年、夏には35度を超える厳しい暑さの日もあります。冬には最低気温がマイナスになる日もあるので、寒さへの対策も必要でしょう。

小牧市エリア

他の市と同じく濃尾平野に位置する小牧市は、市内にそびえる小牧山がシンボルで市民に親しまれる存在です。年間の平均気温は約16度。太平洋岸気候の特徴を持ち、夏は高温で雨が多くなっています。伊吹おろしの吹く日もある冬には、0度を下回る日もあります。

 

各エリアにおける災害情報

今回ご紹介するエリアは、2000年9月に発生した東海豪雨の被害を受けたエリアでもあります。洪水や浸水被害が想定されたハザードマップを中心に見ていきましょう。

一宮市エリア

一宮市における過去の浸水状況をみると、五条川、青木川、大江川沿いの地域の一部など、河川流域を中心に浸水事例のある地域が点在しています。詳細情報についてはハザードマップをご確認ください。

北名古屋市エリア

東部に流れる大山川や新川、北部に流れる五条川などがあるため、主に川の沿岸部地域で浸水被害が想定されています。

岩倉市エリア

岩倉市には、南部、東部の境界に五条川が沿うように流れています。東海豪雨でも五条川沿岸部の川井町や大山寺町、曽根町エリアなどで浸水被害がありました。

小牧市エリア

市内西部を矢戸川、巾下川が流れています。河川周辺の藤島、三ツ渕などのエリアが浸水想定区域となっているほか、市内北東部を中心に土砂災害警戒区域が点在しています。

 

各エリアに合った住宅性能

今回ご紹介したエリアは、東海豪雨により浸水被害があったエリアです。そのため、注文住宅を建築する際はハザードマップを確認し、浸水被害の想定があるエリアをしっかりと確認しましょう。また、水害から家を守るためには床上浸水を防ぐことが重要です。床上まで被害が及ばなければ、家具家電、壁などへの被害を抑えることができます。基礎のかさ上げなどを取り入れ、水害に強い家を建てるのがおすすめです。

また、水害リスクのある土地での住宅建築は、きちんと対策をしている住宅会社へ任せることで、より安心して家づくりを進めることが可能です。住宅会社を選定する際に、きちんと確認することをおすすめします。

 

一宮市・北名古屋市・岩倉市・小牧市エリアで注文住宅を建てるなら河合工務店へ

白で統一された鉄骨階段がおしゃれなリビング
長期優良住宅を建築すると、一般住宅よりも補助金・税の優遇措置においてメリットがあることがわかりました。しかし、補助金や税の優遇措置の制度は変更されることもあるため、住宅購入時の段階でどのような制度となっているのか、きちんと確認するようにしましょう。また、ご自身が建築予定エリアの災害状況を確認しておくことも重要です。

河合工務店では、一宮市・北名古屋市・岩倉市・小牧市エリアを熟知したスタッフが、快適に過ごせる家づくりをご提案させていただきます。注文住宅の建築を検討している方はお気軽にご相談ください。