お客さまの声コラム
【住まい日和】 奥行きのある家
「慣れ親しんだ実家を建替えるということ」
築60年ほどの住まいは将来ずっと住み続けるには暮らしづらい。
定年後には新しい住まいとして生まれ変わって迎えられるように切り替えられればとなんとなく考えていた。
定年前の55歳くらいから家を建て替えたい、そう思うようになった。
「昔の暮らしの輪郭をなぞる空間構成」
中庭に向いた台所だった場所がそのままLDKへと変った。
井戸があった場所にはウッドデッキと屋外水栓に変り、ある意味で以前の家と似ている。
もともとの建屋群で囲われた中庭的な空間は、新しい建物の形状そのままに光庭として立ち現れた。
細長く閉じた外部空間であっても十分に光に満ち溢れた内部空間になっている。
「平屋だけど変わった屋根のカタチ」
東西に細長い敷地形状に2つの屋根で構成されていて、一部がリビングの吹き抜けになっている。
屋根のカタチが提案前はこんなカタチになるなんてイメージできていなかった。
山小屋のような、別荘のような少し非日常でありながら落ち着く場所がいいという要望が叶えられている。
「快適な家事動線を叶える、コンパクトなゾーニング」
家事が断然しやすくなったと日常でひしひしと感じる。
キッチンまわりに水まわり空間をまとめて配置されたことで、あちこちと動き回らず効率的な家事ができるようになった。
コンパクトなゾーニングで自然な動きができる。
テレビを眺めながら家事をするのもお気に入りの時間。
「猫も暮らしやすい家」
猫と暮らすことを前面に要望として押し出してはいなかったが、すっかり馴染んでくれた。
細長い敷地形状に沿ったLDKは廊下を内包した空間でもあり、大きな窓から十分な光が行き届く温かみのある空間。
おもむろに行き来したり寝そべったりとお気に入りの様子。
「細長い敷地に細長い平屋という選択」
元々が農家の町家的なつくりの家が建ち並ぶ環境下で極端に隣地との離隔距離は狭い。
奥行きの長い敷地形状で平屋を計画する際には採光計画が難関だった。
中庭からの採光はそれを十分に解決してくれている。
「受け継がれる想いと和室の佇まい」
代々受け継がれている仏壇の居場所、法事などの為に和室は必須。仏壇がすっぽりと収まるように設えつつ、床は琉球畳。
窓にはプリーツスクリーンを設けて、障子のような柔らかい光で満たされる空間となった。
「住みやすい家を自分でつくる」
庭には掃き出しサッシに面してウッドデッキを設えていた。
初期の要望のとおりBBQを楽しんだり、家族の憩いの場としているうちにもう少し“場”を拡張したいと思うようになってきた。
壁にを取付、日射遮蔽のため夏場はタープで半屋外空間を演出している。
新たにウッドデッキをこの春に増設したことでより奥行きのある場所となり、新しい居場所が生まれた。
当時と同じ素材ながら年月の風化を感じる。
住み続けるごとに家族のよろこびが増えていく。
そんな住まい日和。
[建築概要]
愛知県清須市
2021年12月お引渡し
敷地面積 251.23㎡(75.99坪)
建築面積 96.88㎡(29.30坪)
延床面積 88.60㎡(26.80坪)
UA値0.46W/㎡K
C値0.4㎠/㎡