コラム

2024.04.14

自分らしさとコスト管理

「自分らしさ」を知れば本当のコストがわかる。

「家っていくらで建てられるんですか?」

よくある質問ですが、私たちが一番困る質問でもあります。この答えは千差万別です。

「旅行っていくらで行けますか?」

この質問に本質的には似ていると思います。

どんなところに行きたいんでしょうか?そしてそこで何をして、どんな思い出をつくりたいですか?旅行だって、航空券だけでなく、そこで何をするか、どんな旅にしたいか、でコストは変わりますよね。(ツアーに参加するのか、ホテルはどんなところに泊まるか、お土産だって誰にどれだけ買っていくか、目的はさまざまですよね。そしてこれらの要因でコストは大きく変わると思います。)だから、河合工務店ではいつも

「どんな暮らしをしたいですか?」

と聞いています。その答えである「自分らしさ」がわかれば答えは見えてくると思います。

 

◇家づくりコストの正体

家づくり≠家のコストじゃない。

みなさんだいたい、家づくりは建物+土地で考えられると思います。これが大きな間違いへの第一歩です。いわゆる“諸経費”が見落としがちです。家単体でなく、土地の状況によっては地盤改良工事や外構工事、ライフラインを引き込む工事や住宅ローンや登記になどにかかる費用など、予期せぬコストアップの要因は多岐に渡ります。だから全体の資金計画を立てることが重要なのです。そして一番大事なのは立てた資金計画からのUP.クラッシュを防ぐこと。なぜ、そういったエラーが起きるのかそれをわかっているのが、プロだと思います。まずは全体の資金計画を立てることから始めましょう。

◇どこでコスト差が生じるか?

同じような場所、同じような大きさで家を建てるはずなのになぜか金額が違う。住宅会社さんを比較されている方では経験されている方もいらっしゃるかと思います。

大きく分けると下記の3点が価格に差が出るポイントだと思います。

性能スペックの差(特に断熱関係にまつわるところ)→これらはランニングコストの差につながります。

プランニングの差→だれが間取りをつくるのか、家の中だけでなく外部や周辺環境とのつながりを考えるなど設計力が問われます。

素材・仕様などこだわりの差→空間や空気感の差、満足度につながります。

言ってみれば、デザイン=問題解決力の差だと思いますが、これらで簡単に数百万の差が生まれてしまいます。

どこを基準とするかは、ご自身の要望を精査する、何を叶えるかにかかってくると思います。工務店(建築会社)とHMさんを比較してもこの設定条件が異なれば、比較は困難でHMよりも高価格帯の工務店(建築会社)も十分にあり得ると思います。

 

◇本当のコストは変わらないはず。

結婚式って最初と最後とで支払金額が大きく変わる。すべてではないと思いますが、共感いただける方もいらっしゃると思います。ただ、要望がわかっていれば、はじめに提示された金額の妥当性に疑問符がつくと思います。家づくりでもひょっとしたら、予算がわけもわからず上がっていってしまうのでは、、、そんな風に心配される方も多いかと思います。どんな暮らしをしたいか、今だけじゃなく、家族がどう変化していくかを考える。コストの正体をとらえる。「今」かかることと「これから」かかり続けること。ランニングコスト(メンテナンスコスト)を考える。それをわかっている、教えてくれるのが、プロだと思います。

坪単価はあぶない!?

いつも思うことですが、住宅会社さんを比較検討する情報って本当に見つかりにくいと思います。間取りのつくり方から、どんな材料でどんな工法でつくるか、どんな…と設定条件があまりに違いすぎて同じ土俵で比べるということがほぼ不可能です。そこで比較材料として挙げられるのが“坪単価”というモノサシです。30坪で坪単価100万円なら3,000万ですよね。ただ、この坪単価がやっかいなんです。それは同じ仕様でつくった建物は“小さい建物ほど坪単価は高くなり、大きい建物ほど坪単価は安くなる。”ということです。「え、なんで!?」と言われる方もいらっしゃいますが、このあたりはいつも面談時にお伝えさせて頂いております。なので、ご家族の要望と家族構成により必要な建物ボリュームは異なってきます。このあたりをヒントに、これからは“坪単価”から“総額”というモノサシに変えていきましょう。

◇家づくりのプロと相談しよう。

家づくりのプロとは知識の有無だけではありません。どれだけあなたの“自分らしさ”を引き出せるかのナビゲーターとして寄り添えるか、だから価値観の共有が肝心です。まずは一緒に考えましょう。ご希望をお聞かせ頂ければだいたいの着地点はわかります。私たちは家づくりのプロです。予算が合わないプロジェクトは進めるべきではないです。訳が分からないうちにコストアップしてしまった。間取りがないから資金計画が立てられない、なんてことはないです。逆なんです。資金計画を立ててから、間取りを考えるんです。そしてその間取りは誰かのものではない、あなただけのものなんです。

“やりたいことはお金をかけましょう”

“いらないものはなくしましょう”

“みえないものには気づきましょう”

極めてシンプルですが、このあたりまえの延長線上にあるのが本当のコストだと私たちは考えます。だから「自分らしさ」を知ることが大事なんです。

 

だから、まずは“あなたらしい”資金計画から始めましょう。

コスト管理についてのご相談は家づくり個別相談会にて承っております。(お問合せはこちら)