一宮モデルハウス

河合工務店が建築家・稲沢謙吾氏と共につくった
総2階の端正な外観、内部は遊び心のある空間が特徴的なモデルハウスです。

河合工務店モデルハウス一宮
河合工務店 一宮モデルハウス(設計:椙設計室  施工:河合工務店)

【基本情報】
敷地面積:139.66㎡ (42.24坪)
建築面積:47.20㎡ (14.27坪)
1F床面積:46.37 ㎡ (14.02坪)
2F床面積:44.71 ㎡ (13.52坪)
Ua値:0.34W/㎡K C値:0.2㎠/㎡
所在地:愛知県一宮市笹野

河合工務店モデルハウス一宮

 

モデルハウスが誕生するまでのお話

みなさまは「モデルハウス」とお聞きになったら、どんなお家を思い浮かべますか?

私たちの新しいモデルハウスは
– 実際に家族が住まうことで、暮らしをご覧いただけるお家 -
他にはあまりないモデルハウスです。

過去、私たちは他のモデルハウスを持っていました。

住宅設備や弊社の仕様、建築家のプランの素晴らしさもご覧になれる場所。
ただ、同時にそこで打ち合わせを行ったり、事務所も併設されているため、全てをご覧いただき、そこでの本当の暮らしをイメージしていただくには近くて少し遠いものでした。

実際に河合工務店が皆様と一緒に作り上げるお家づくりは、
まず『暮らしのカルテ』をつくることからスタートします。
これは、家族が過去・現在・未来の暮らしやご要望を整理し、共有するためのものです。

ご要望とは言っても
私たちは基本的には
『リビングは何畳欲しいですか?』
『お子様のお部屋は何部屋必要ですか?』
など、間取りのことはお聞きしません。

どんなことをお聞きするかというと
『朝起きて、次の日起きるまではなにをされていますか?』
『お家ではどんなことをする時間を大切にされたいか?』
『ご家族のコミニュケーションや距離感はどんな風にお考えか?』

など、お家での暮らし方をメインにお聞きしています。

皆様、『こんなこと考えたことなかった』と驚きながらも、楽しそうに話し合って準備してくださいます。

そんな風にご家族で向き合い、真剣に書き出してくださった『暮らしのカルテ』を元にヒアリングを行い、建築家が暮らされる方々のことを真摯に考えてくださるお家を共に作り上げています。

また、同じご家族の『暮らしのカルテ』だとしても【土地】が違えば全く違うお家になります。
【土地】が違うとは!?
と思われる方もいらっしゃると思うので少し。

【土地】はご家族と同様、同じ土地はひとつとしてありません。
方角、形、環境、陽の入り方、近隣のお家の建ち方、風の向きなど
例え似たように見えても同じではないのです。
建築家は【土地】も見て総合的に1番良いプランをご提案します。

私たちがお越しになられる皆様に河合工務店のお家・暮らしづくりをご覧いただきたいと思った時、今までのモデルハウスはそれに沿っているのだろうか?!
そう考えた時、答えは『NO』でした。
実際に人が住まないお家はやはり 家 ではない。そうとも感じました。

もっと河合工務店らしさを伝えられるモデルハウスをつくりたい。
そう考えた結果、今回の新しいモデルハウスをつくることになりました。

もしかしたら
新しいモデルハウスにお越しになられた際
『ご自分たちの要望とは違うな…』
『○○だったらもっと良いのに…』
そうお感じになられるかもしれません。

それは正解だと思います。
なぜならば、このお家は皆様の暮らしに合うお家ではないから。
そう感じられるのも勿論です。
そしてお家づくりは 家 が完成して終わりではなく、
住まうことで暮らしがプラスされ、さらにお家づくりが進んでいくものだと私たちは常に考えています。

私たちがお伝えしたいのは、
【お住まいになられるご家族が大切にされたい暮らしがどんなお家として完成していったのか。】
【想いが詰まったお家でどんな暮らしをしているのか。】

その一コマをお伝えできるモデルハウスをつくりました。

実際に住むご家族が書いているブログ

こちらをモデルハウスにお越しになる前に読んでいただくと
準備から完成まで臨場感のある施主ならではの視点や想い、
これからどんどん進む河合工務店とのお家づくりを
きっとワクワクしながら、時には施主ならではの悩みもあったり。
一緒に完成を待ち侘びていただけるかのように施主の気持ちになって読んでいただけます。

ぜひ河合工務店のお家での暮らしかたを覗きにいらしてください。

そして一緒に自分たちらしい暮らしを見つけましょう。

これから始まる皆様のお家づくり。
どんなお家が出来上がるか、
新しいお家でどんな暮らしをお送りになられるか
私たちは一緒に見つけ、つくっていくことを楽しみにしています。


 

モデルハウスの設計について

モデルハウスを建築するにあたり、設計を依頼した建築家・稲沢謙吾氏。どのように土地と向き合い、その周辺環境や自然環境を取り込み、様々な制約を乗り越え設計したのでしょうか。

土地の不利に対して建築家と挑む

河合工務店一宮モデルハウスの土地
河合工務店のモデルハウスは、県道沿いの昼夜ともに交通量の多いエリアに建っています。
南側に大きな隣家が建っていて南側の採光条件が限られているため、日照の確保がむずかしいというデメリットを持っていました。もうひとつのネックは音の問題。昼夜絶えず交通量の多い県道に沿った土地でどのように快適な生活環境を確保するか。また、土地は東西に長くきれいな矩形でない変形敷地のため建物の配置計画についても悩みどころが多い土地でした。

これらの不利な条件の中、河合工務店の要望を受け設計に挑んだのが、建築家の稲沢謙吾氏でした。

河合工務店の要望

この敷地条件の中、河合工務店のモデルハウスとしての要望は下記の3点でした。

  • 車2台の駐車スペースはマスト
  • コンパクトでも明るさを感じられる開放的な空間にして欲しい
  • 東西に走る道路から見える家のファサードは切妻屋根を基調とした軒のある佇まいにして欲しい

 

稲沢氏の解決策

不利な条件とモデルハウスの要望を同時に解決するアイデアが「家の中に街がある、様々な居場所のある暮らし」でした。

河合工務店 一宮モデルハウスのプラン


 

モデルハウスの特長

①家の断面をデザインする

通常、家のプランを考えるというと、イコール“間取り”という、平面での部屋と部屋とのつながりをあらわすのが一般的ですが、この家は平面的かつ断面的に家族の居場所をいろんなところにつくる、ことをコンセプトとしてとても広がりのある空間になっています。比較的大きな土間空間から吹抜に面する形で階段をかけることで、昇降の際にも縦の奥行き感を存分に感じられるようになっています。特に、偏心切妻屋根の勾配に合わせて室内に様々な高さ関係をつくり、仕上げも壁紙仕上げ、合板仕上げ、さらには化粧柱、梁のあらわしだったり、素材のテクスチャーもいろんな場所で感じることができるバラエティーに富んだ空間構成となっています。

②バランスのとれたボリューム構成と配置計画

敷地面積42坪、東西に長い、北側接道のこの敷地の一番の懸念事項は南側の大きな2階建ての家でした。採光面で不利になることは必至だったのですが、明るくて開放的な空間をいかにしてつくるか、が大きな課題でした。そこで、隣家の陰にかぶる東側は駐車スペースとして配置し、建物を総2階のまとまったボリューム構成として日の当たる西側に寄せて配置を行いました。総2階の2階にLDKと寝室・趣味室、1階に水まわりとフリースペース・書斎と振り分けつつ吹抜で上下階をつなぐことで、延床28坪をきれいに振り分けた空間構成としています。

③リニアな周辺環境におけるマルチファサード

ファサードとは建築立面の姿をあらわすときに、よく使われる言葉です。建物の顔つきのようなもので、街並みの中に新たに計画する家がどんな表情でそこに存在するか、建築家は考えます。通常ファサードというと正面性が重要視されますが、この敷地は県道沿いで、交通量が多くさらには東西両側に隣接する建物がなく、道路沿いにほとんどの姿が見られることになります。そこで、東、北、南とどの角度から見ても様になるように、行き交う車窓からも見られるうえで、リズミカルかつ整った窓の配置としています。

④多彩な木質感を表現する

無垢床フローリングはどれひとつとっても同じ木目はなく空間に豊かな表情をもたらせてくれます。今回はさらに加えて随所に木質感をプラスして、新たな空間演出を試みています。2Fメインの空間であるLDKの天井には柱・梁・垂木・野地板といわれる通常だと壁や天井の中で見えない構造材を仕上げ材としてあらわしています。屋根の構造があらわしになることで、木質感と陰影がリズミカルで時間とともに変わっていくとても粋な空間演出が可能になります。また、大黒柱ならぬ大黒“壁”。吹抜を貫通するラワンベニヤ仕上げの壁にもベンチを設けたり、空間に拠り所を設けています。外壁も全面塗り壁仕上としつつ、軒天にアクセントとなる木板貼りとしており、行き交う人たちのアイレベルから見える粋な演出をしています。

⑤高気密高断熱の快適空間を活かすパッシブデザイン

高気密・高断熱・計画換気の快適性は確保したお家づくりは最低限必要かと思います。今回はさらに上を目指して、すべての窓をトリプルガラスの樹脂サッシ[LIXIL EW] と外壁には付加断熱[ネオマフォーム]を施しています。外皮計算、気密測定を行い、UA値0.34、C値0.2となっております。その他許容応力度計算にて耐震等級3取得のち、微動探査を行うなどして性能スペックを確保しています。これらの性能スペックを活かすも殺すも設計次第。敷地形状を読み解いた窓の配置や日射遮蔽のための軒の出であったり、すべてがかみ合って快適な空間が出来上がります。

 


 

コラム「家づくりの記録」について


このモデルハウスは、河合工務店に勤める「家づくりアドバイザー」が建築家と共に家づくりをスタートした住まいです。
建築途中の経過や実際の暮らし心地について、コラムにてお伝えしています。
家づくりの記録【一宮の家】

 

モデルハウス内覧 [予約制] について

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